ueyamamichiro AI画像生成について、絵を描くことを仕事にしている者の視点から言えることをそろそろちょっとまとめておこうかと思ってたんだけど、ネットで目にする先月のAI画像と今月のAI画像でもう傾向が全然変わっちゃってるので、今のところ「うかつなことは言えない」としか言えない…
10-06 22:18
先月までのAIは、絵の表面(=仕上がり)は完璧に再現するけど、構造は理解していない(理解という概念がない)から、超リアルなタッチなのに手が3本、脚が一本の人間の絵が生まれたりしてた。遠近法もかなりおかしかったり。
10-06 22:26
しかし今月出てきたAIはそれらの「AIらしい破綻」がほとんどわからないレベルの絵を吐き出してくるので、AIの弱点と思われていた部分は単に育て方の違い=解決できる問題なのかもという可能性が出てきた。
10-06 22:26
ただ現時点での主観を言わせてもらうと、AIの絵はどれも「絵として完成していない」ように感じる。
10-06 22:36
そもそも絵というものは客観的に完成することはなくて、描き手が表現したいことを表現できたと思ったら描き手にとっての「完成」になるものなのですが→
10-06 22:36
AIには意志はなく、当然「表現したいこと」も無い。だから「ここで完成」という決断を下すことも出来ない。絵を完成させる事が出来るのは、絵を描きたいという意思を持った人間だけです。
10-06 22:36
ここで誤解しないで欲しいのは、じゃあAIの描いた絵は人を感動させられないのかと言えばそれは全く別の問題です。「感動」は、する側の人の心がすることであって、絵はそのきっかけにすぎないことなので→
10-06 22:44
誰が(何が)描いた絵であろうと、見る人にとっては感動的な絵であり得る。もっというと絵を見る人には、AIが描いた絵に素直に感動する自由もあるんですよ。
10-06 22:44
漫画家としてこれからの画像生成AIに期待したい・そして実現出来そうなこととして思いつくのは、「自分でもがんばれば描けるけどものすごく大変で時間がかかるもの」を代わりに描いてくれることですね→
10-06 23:05
たとえば、「地を埋め尽くす騎馬武者軍団」とか、「スタジアムの観客席で熱狂する数万の大観衆」とか。または「かつて巨大な団地だったであろう廃墟の俯瞰図」とか。
10-06 23:05